菫色の日記帳

不妊治療を経て第一子を出産しました。日々のことを綴っています

Day-1 1度目の妊娠

2018年、28歳の時に夫との間に子供を授かりました。

授かるという表現が正しいのかはわからないけれど。

予期していなかったのに不安よりも自然に嬉しい気持ちが込み上げてきたのがすごく不思議でした(不思議①)

 

2日後に近くの産婦人科に行き、エコーを見て医師から「おめでとうございます」と告げられた時(お祝いされるようなことしたかな?)となぜか却って妊娠が非現実的に感じられました(不思議②)

すぐにつわりが始まって食べられなくなり、でも急にお腹が大きくなるわけではないししばらくは信じられない気持ち半分で過ごしていました。

 

それから2週間後の検診で稽留流産を告げられます。

妊娠は嘘なのではと半信半疑に過ごしていたのに、その宣告はすごくリアルに冷たく重たく一瞬にして頭の中を占拠していき、悲しいと思う前に涙が溢れてしまいました(不思議③)

早く泣き止まなきゃと必死でティッシュで顔を拭いている間、医師も看護師も黙ってわたしの気持ちが収まるのを待ってくれていたのがすごくありがたかったです。

待合室にいた夫はわたしの顔を見てすぐ異変に気づきましたが、周りに他の妊婦さんがいる中で「どうしたの?」の問いかけにすぐ答えることはできませんでした。

声を出して泣いたのは家についてからでした。

 

どうしてわたしが?と涙が止まらなくなる時もあれば、こんなに泣いているけど何がそんなに悲しいんだっけと急に冷静になる時もあり、更にもう心臓は動かないはずなのにつわりの苦しさは変わらず、それまでに感じたことのない混乱の時期でした。

1週間ほど薬を飲んで自然に出てくるのを待ちましたが最後は手術となり、9週の小さな命とお別れしました。

 

当時は出張ばかりの日々で、海外出張も年に4回くらい、1/3以上は家におらずいつも飛行機に乗っている生活でした。

ひょっとしたらその影響もあるのかなと後悔したときもありましたが、仕事はたのしかったし体力があるうちは積極的にいろんなところに行きたいと思っていたので、しばらく妊娠はいいやと思い過ごしていました。

手術時の処置がトラウマで億劫になっていたのもあります。

 

それから4年。

夫と将来の話をするときに自然と子供がいる前提になることが増え、だったらタイミングとってみようかという流れになりました。

ここから適当な自己流で5か月が経ち、きちんと専門家に見てもらおうということでクリニック通いが始まります。

 

5年前のことが頭をよぎらないわけではないですが、人生で何度もはないだろうこの経験を記録しておこうと思い、ブログを始めました。