菫色の日記帳

不妊治療を経て第一子を出産しました。日々のことを綴っています

出産の話③ 産後、こんなはずじゃなかった

前回の記事を書いてから1ヶ月以上経ってしまいました...光陰矢の如しをひしひしと実感しています。

 

細切れの自由時間で腰を据えてパソコンを開く気にならずブログが停滞していました。

息子も1ヶ月半を過ぎ、毎日元気に暮らしています。

 

今更ではありますが、産後思ってたのと違う...と感じた話を書こうと思います。

 

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もっと真剣に取り組むべきだった授乳トレーニン

わたしが産んだ病院は緩やかな母子同室推奨でした。

早朝の出産で当日は夕方まで新生児室で預かってもらい、午後に一度部屋に連れてきてもらいった後はまた預かりでした。(翌日まで部屋の外をひとりで出歩くことは禁止されていました)

 

授乳指導が始まったのは病棟フロアのひとり歩き許可が出た出産翌日の午後。

最初は自分の部屋に赤ちゃんを連れてきてもらい、授乳の姿勢やラッチオンの仕方を教えてもらいます。

 

ふにゃふにゃで目も開き切らない赤ちゃん、壊してしまいそうで緊張して却ってすごく力が入ってしまい、少し抱っこしたり姿勢を変えるだけで疲れてしまいました。

ちなみに産んだ翌日は今まで筋肉痛になったことがないありとあらゆる筋肉が(それこそ指先とか顔まで)痛かったです。

 

で、当時はまだ頻直が必要とか吸わせないと出ないとか言われてもあまりぴんと来ず、飲んでるのか飲んでないのか、飲みながらすぐ寝てしまう赤ちゃんを見てよくわからず泣いては咥えさせ、3時間置きにミルクをあげ、夜は眠たいので預け、、、とあまり直母をがんばらずにいました。

色々あって夜間同室は一度もできず。

 

あの時もう少しコツやリズムを掴んでおけばと思ったのは退院後。

「泣いたらあげる」をやっていると永遠に授乳することになり、その恐怖からミルクに頼りがちな混合に。

しかも結局飲んでいる量もよくわからず赤ちゃんの泣き+3時間に縛られて直母とミルクの間隔が空いたり逆に直母の足しでミルクをあげてみたりと授乳スタイルが定まらず行き当たりばったりになり、ある程度のスケジュールも立てられないことがストレスに...

 

産前に思い描いていた3時間ごとに授乳してすぐ寝てくれるなんてサイクルはすぐには実現しないというのが想定外で、せめて入院中にその事実がわかっていれば少しはラクだったかなと思いました。

 

排泄コントロールできない問題

個人的にはこれが一番の大問題でした...

入院棟へ移って最初のトイレは安全のため看護師さん立ち会いで行いました。(それまではベッドから起き上がることも禁止)

 

産後初めてのひとり歩行はなんだかふわふわするし会陰切開の傷が開きそうで(そんなわけないのですが)怖くてヨタヨタですが意外と歩けるなと思いました。

が、いざトイレに座るとパニックに...あれ??どうやってするんだっけ???

まったく排泄の感覚が思い出せない&出すのが怖い。

 

こんな感覚初めてだったのですが、骨盤底筋が緩んで尿意が感じられなかったりする人は多いみたい...なのでしばらくは3時間おきに強制的にトイレに行くよう指示を受けました。

 

その日の夜には普通にできるようになったのでここまではよかったのですが、問題はう◯ちの方でした...

お通じは良い方だったのがこの時人生で初めて便秘を経験し、しかも自分のおシリがどうなってしまっているのかわからず(なんかもうぐちゃぐちゃになってるのではないかと思っていたし実際浮腫がひどかった)怖くて出そうにも力を入れられない。

30分トイレで絶望して諦めてナースコールしました...

 

なんかもう思い出しても辛いので詳細省きますが、結局入院中に2回も摘便をしてもらうことになり、泣きました。

看護師さんは「これもよくあることですよ、お辛いですよね」と優しくしてくれてなんかもう泣けて泣けてしょうがなかったです。

産後メンタル×便秘の相性は最悪。

もう一生自分で出せないんじゃないかという恐怖と(これもそんなわけないのに)恥ずかしさと情けなさと優しさに触れた安心感で。

 

酸化マグネシウムを処方してもらったのですが、退院後も1ヶ月はしんどかったです。

とにかくこれは誰も教えてくれなかった想定外すぎる産後トラブルで本当に辛かった。

 

赤ちゃんは苦しいほどにかわいい

う◯ちの話をした後になんですが、赤ちゃんがこんなにかわいいなんて知らなかった。

 

眠っていても泣いていても、目がよく見えておらずぼーっと空を見つめていても

耳、鼻、小さな手足、歯のないお口...

何を見てもかわいいが大洪水のように押し寄せてくるのです。

 

と、同時にこれ以上に大切なものは何もない、絶対に失いたくないという苦しみに近い感情が湧き上がってきてとめどなく涙が溢れてきました。

 

これもいわゆる産後メンタルなのかな。

 

ひとりで生きていけない赤ちゃんが生き延びるため母親に備えつけられた生物的本能といえばそうなのかもしれないです。

 

胸に抱いていても、夜ひとりで毎日かつてない勢いで増え続けていく写真を見返していてもとにかく涙が出てきて、もう流れるままに流し続けて胸がいっぱいなのにすっきりして毎日かわいいデトックスをしていました。

 

1か月半経った今は落ち着いてきましたが(今もすっごくかわいいです)あの「かわいい」に頭の全てを支配されるような強烈な経験は他では絶対に味わえないのではと思います。

 

 

産後の入院中はこんな感じ+赤ちゃんのお世話の練習であっという間に過ぎていきましたが、今思い返しても俗世から離れた不思議な世界にいるような6日間でした。

そして退院して改めて助産師さんの優しさや心強さに気づくのでした...