菫色の日記帳

不妊治療を経て第一子を出産しました。日々のことを綴っています

妊娠糖尿病③ 入院

18週に入り5日間の入院が始まりました。

これから決められた分量の食事を摂りながら1日で血糖値がどのように変化するのかを観察し、適切な血糖値コントロールの方法を見つけていきます。

 

血糖値測定指導

1日6回(起床後・朝食2時間後・昼食前・昼食2時間後、夕食前・夕食2時間後)自分で血糖値を測定します。

ペンタイプの針で指を刺して血を出し、測定器にセットしたチップで血糖値を測定します。

ペンはボタンを押すとピアッサーのように針が勢いよく出てくるのですが、地味に痛いのと1回で必要な量の血が出てこないともう一度刺さなければいけないのが妙に悲しい気持ちになってしまいます。

 

ちなみに空腹時は95ml/dL、食後は120ml/dLが上限値になります。

 

1日のうちどのタイミングで血糖値が上がりやすいか、どれくらいの値になるかで食事の量や薬の調整を行なっていきます。

 

食事

まずは1日1800kcalの食事を3回にわけて摂ることになりました。

1日に必要なカロリー+妊婦加算、という感じです。

 

ごはんは食物繊維が摂れるようにと麦ご飯なのですが、1食240gも出てきて、ようやくつわりが落ち着いてきたけどまだ食欲が戻ってきてない時期だったので食事の量が多くて食べ切ることができませんでした。

しかし「本当は赤ちゃんのこと考えるともっと食べてほしいのよね」と言われていたのと、2日くらい完食できないことが続いたため3日目からは分食が始まり、1日6回(3回の普通食+3回の分食)食事を摂ることになりました。

そしてこのタイミングで総摂取カロリーも2000kcalに増量...

1食のごはんの量は180gになったのでがんばって完食するようになりました。

 

分食では普通の食事の2時間後にパン+チーズとか鮭のおむすびとか、普通の食事だけでは不足する炭水化物とタンパク質を補います。

 

2日目と3日目には栄養士さんとの面談もありました。

これまでの食事を細かくヒアリングして評価してもらい、今後どういうバランスで食事をしていけばよいか教えてもらいます。

フルーツが好きで、毎日2回くらいおやつ代わりにフルーツを食べていたのですが、ちょっと果糖取りすぎみたいでした。

今後はバナナ1/2本程度のカロリー分を朝食と昼食のタイミングで摂ることになり、その少なさに絶望しました...

 

インスリン注射

2日目と3日目の朝食後血糖値が基準値を超えてしまい、4日目からインスリン注射を開始することになりました。

1日目はかなりいい感じの値だったのに、突然140台を叩き出してしまいかなりショックでした。(先生は「入院された方だいたいインスリン始まっちゃうんで」とおっしゃってました)

血糖値が上がってしまったのも分食が始まった理由の1つでした。

 

自己注射は指導してもらって1回で問題なくできました。

不妊治療中は自分でアンプルを混ぜたり、注射針も太くて長かったのですが、それに比べるとダイヤルを回すだけで薬の量を指定できるし針も細くて簡単でした。

1本の注射器に何回分もの薬が入っており、必要な量だけ調整して打つことができます。

わたしはまず「3単位」という量から開始することになりました。

 

注射を打った効果かその後は血糖値も落ち着きました。

一方で、注射を打つと逆に低血糖になるリスクもあります。

低血糖もまた色々な症状が出るため、少しでも不安だったり自覚症状があったら血糖値を測り必要ならブドウ糖を摂取しなければいけません。

 

血糖値は高くても低くてもダメ、適度な値を保たなければいけない。

インスリンを打つことで、血糖値を上げないようにするだけでなく下げすぎないようにも気をつけなければならなくなりました。

 

5日間の入院を経て、必要なカロリーを摂りつつ血糖値コントロールするため「分食+朝1回のインスリン注射」という治療方針が決まり、予定通りの日数で退院することができました。

 

自分にあった方法がわかり、一安心したのと、出産前に入院を経験できたのもよかったです。

退院後どんな生活をしているかまた書きたいと思います。

 

余談

病院食の献立が廊下に張り出されていたのですが、ある日の晩ごはんが「まつたけごはん」でした。

秋の味覚だ〜とたのしみにしてたのに、炊き込みごはんは塩分が多いからでしょうか、わたしのメニューはいつもと同じ麦ご飯でした(泣)

しょんぼりしてたら同室のおばあちゃんが食後看護師さんに「まつたけごはんというより、まつたけの香りごはんやったわ!」と言ってたのが聞こえて、だったらまあいっかと思ったり。